アプリを保存しておくための「プロジェクト」を用意しよう

アプリには、ユーザーからの情報入力と結果表示の役割を担う画面=フォームウィンドウ(インターフェース)とその中に配置されているボタンや文字入力エリア、また情報を処理したり計算などを行うプログラムなど、様々な内容が含まれています。Visual Studio Community 2019(以下VS2019記載します)は統合開発環境(IDE)であるためこれらのものを全て一括管理することができ、これらを保存し管理するための器を「プロジェクト」といい、アプリ制作の一番最初に準備をします。

では早速プロジェクトを作成してみましょう。

VS2019を起動すると最初に以下の画面が表示されますので、右下の「新しいプロジェクトの作成」をクリックします。

少し待つと画面が変わり、以下のようにプロジェクトのテンプレートを選択するリストが表示されます。 ここには30種類以上ものテンプレートが表示されていて、最初は何を選択すればよいかさっぱりわかりません。 ひと言でWindowsアプリと言っても、こんなに色んな種類があるんですね。 あまり難しく考えないように、「習うより慣れろ」で進みましょう。

今回は一般的なフォームウィンドウを持つアプリケーションの制作をしたいため、Visual Basic の「Windows フォーム アプリ」を選択して「次へ」をクリックします。 どれも似ているので、よく確認してから選択しましょう。

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リストにはどんな種類のテンプレートかについて凡例が記載されています

次に「新しいプロジェクトを構成します」という画面が表示され、プロジェクトの名称、保存先、ソリューション名を決定します。 なんだか聞きなれない言葉も出てきましたが、プロジェクト名とソリューション名を以下のように設定してみましょう。

プロジェクト名:MyProject

ソリューション名:MyProject_solution

保存先についても任意に決められますが、筆者の場合は C:\ドライブの直下に「^VisualStudio2019」というフォルダを事前に作っておいたので、こちらにプロジェクトを保存するように指定しました。

少し補足ですが、ソリューションというのは1つ以上のプロジェクトを包括する大きなくくりで、プロジェクトはソリューションの中に位置します。

過去に制作したプロジェクトを再利用する場合やプロジェクトごとに担当者を分けて大規模なアプリ開発を行うような場合には複数のプロジェクトを用意するメリットがあります。 今回シンプルに一つのソリューションに一つのプロジェクトで進みましょう。

では、上記画面で「次へ」をクリックしましょう。

次に「追加情報」という画面が表示され、ここではターゲットフレームワークを選択します。 また何やら聞き慣れない言葉が出てきました。。 本来のプログラミングに入る前に気持ちが萎えてきそうですが、もう少しでプログラミングの準備が整いますので進みましょう。

どのフレームワークをターゲットとして制作するかということですが、いまひとつピンときませんね。 

Visual Studio でいうフレームワークとはアプリの基礎(土台)となるもので、通称 .NET Framework(ドットネットフレームワーク)と呼ばれています。 使用しているPCのWindowsバージョンやアップデート状況によって、インストールされているフレームワークのバージョンが異なります。 VS2019で制作したアプリとWindowsとの間を仲介してくれるもので、アプリ開発のための様々な機能を提供してくれます。

フレームワークはWindows OSのように年々進化しており、新しいバージョンを選択すればより新しい機能をアプリに組み込んで使用することができます。 例えば、簡単にグラフを作成してくれる機能(Chartコントロール)を自作のアプリに組み込むには .NET 4.0 以上を選択しなければならず、.NET 3.5 などではグラフ機能は提供されていません。 進化してるんですね。 ただし、最新のフレームワークでアプリを制作しても、利用するユーザーのPCには古いバージョンのフレームワークしか入っていない場合はアプリが動かないということになりますので、状況を見ながら選択しましょう。 なお、フレームワークのバージョンはアプリ制作中にいつでも変更可能です。

ここでは、「.NET 5.0(現在)」 を選択して「作成」をクリックしましょう。

10~20秒くらいかけて初期化が完了すると、ついに以下のような画面が現れてアプリ制作環境の準備が整いました。

どんなアプリもそうですが、最初に見た第一印象で親しみやすいか使いやすそうかなどを感じ取れますが、まあ VS2019の第一印象は「意味不明」という感じでしょうか。

ですが、いつものとおり深く考えずに「習うより慣れろ」ということで、次はいよいよウィンドウ(フォーム)の表示を試してみましょう。

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